2019/5/11
どうすれば失敗から学ぶ習慣を身につけられるのか~成功するための3つの鉄則の1~(1)
一流アスリートや一流の経営者が、マスコミのインタビューを受けて、「私は失敗からたくさんのことを学びました」と答えるところをご覧になった人は多いと思います。失敗から学ぶことが、社会のいろいろな分野で成功するための鍵の一つであることに、多くの人々は賛同すると思います。それにも関わらず、失敗すると落ち込んでしまって、自分はダメな人間だと思ったり、やり始めたことをあきらめる人が多いのも事実です。なぜなのでしょうか?
長年、コーチとして仕事をしてきて、失敗から学べる人の特徴が見えてきました。その特徴の一つは気持ちの切り替えの速さです。失敗から学べる人も、失敗すると結構ガッカリするのですが、ガッカリすることを自然なこころの動きとして受け入れます。それとは反対に、失敗から学べない人は、失敗して落ち込むと、それが自分のこころの弱さを示す証拠と考えて、ますます落ち込みます。失敗して喜ぶ人は、まず、いないと思います。私は自称、ネガティブ心理学者ですが、ネガティブ心理学(ポジティブ心理学は学会でも公認されている心理学ですが、ネガティブ心理学は、残念ながら、私が勝手に言っているだけで、公認されたものではありません)の第一歩は、自然なネガティブ感情と歪んだネガティブ感情を分けて考えることです。失敗してガッカリすることは自然ですが、ガッカリしたことを、こころの弱さを示す証拠と考え、落ち込むことは、歪んだネガティブ感情です。この考えかたは、エリスの論理療法から持ってきました。
相手チームに滅多打ちにされてベンチに戻ってきた投手には、「打たれてガッカリすることは当たり前。大いにガッカリしなさい。ガッカリし尽くしたら、どうすれば次に打たれないかを考えなさい」と声をかけます。
私の声かけを信じてくれた投手は、次にどうすれば打たれないかを考えます。考えはじめてからが新たな問題が生まれます。ここで失敗から学べる選手と、学べない選手の二つ目の分かれ道になります。失敗から学べる道に進むにはどうすればよいのでしょうか?